「「ちっ」」
「どうしたの。姉さん」
「「こんなに早く、ルーンが目覚めるとは思わなかった」」
「へぇ」
「「ルーンが在るだけで、ルジの行く末は変わる。コレカラのことも今も」」
「だから、ヘイムダルか」

「「予定では、ヘイムダルとルジは会わず、ルジはヴァングとあいまみえるはずだった」」
「だけど、今の状況だとヴァングはなくならない。それでいいじゃないか」
「「ヴァングは邪魔よ。大地の権利者のチカラを使いすぎた。オーディンの目にとまる。
そしたら、ヴァン神族が関わっていることがバレる」」
「厄介だね」
「「ええ。こうなったら、ヴァングを私達が潰す」」

「ヴァンが黙っていないよ」
「「アーシュリーの領地をあれだけ壊せた、アース神族は今、ヴァンがどれだけのチカラを持っているか
知った。それだけで 十分よ」」
「あくまでヴァン神族はアースを潰すための兵。アースを潰したら、ヴァンも潰す?」

「「勿論。私達が狙うのはカナリア。あれがあれば、オーディンは滅びるわ」」
「……」