『ルーラ、お願い。助けて……?』

青く光る月が僕達を照らしている。
青という光のせいではなく、其処はただの哀しみが在るだけだった

愛していた 好きというより、“愛”
曖昧だけれど、それだけは分かっていた。

分かっていたんだ。

『無理だ、よ。神々に逆らうことなんて……』
『でもっ。貴方にしかできないの。私は、貴方を愛しているの』

 その言葉は誘惑

でも、彼女を連れて行ってしまったら 世界が 終わる
ラグナロクが繰り返される世界になってしまう

それに、神を裏切るのは大罪
僕は、できない。裏切るなんて


『自分の道を歩めばいいじゃない』


おしたのは、誰?

きっと、死神


『行こう、』
『嬉しい。有り難う。ルーラ』


その決断は 幸せに、なれるはずだった。

だけど

『ルーラ! やめて! そんなことをしたら 貴方が──』

彼女をみたら

『ごめん。これしか 方法がなかったんだ』

 

 

『全て、思い通り』

死神が囁いた。